日系農協物語@−南伯サンミゲルアルカンジョ農業協同組合
【NB編集部】サンパウロから南へ約180キロのところに人口3万人ほどの小さな都市、サンミゲルアルカンジョがある。市の経済基盤は農業によって支えられており、イタリアぶどうの特産地として有名である。
同市のコロニア・ピニャルには、日系農家約50家族が農園を経営している。山下治さんは、来伯して49年、南伯サンミゲルアルカンジョ農業協同組合の創立者の一人で18年間代表を務めた。
山下さんはブラジル到着後、4年間サンパウロ州のジュンジアイ市とミナスジェライス州のポッソスデカウダス市で働いていた。その後、サンミゲルアルカンジョ市に移り住み、自分の土地を購入するに至った。
山下さんが代表を務めた農業協同組合は、1969年2月28日に設立、南伯産業組合中央会の補佐する役目も担っていた。設立には約60人が参加した。設立の目的は、農家が団結し協力することで、農業資材の購入を容易にすること。当初の主な生産物はぶどうとトマトだった。
現在、同組合は268人の組合員を擁するまで成長した。主な生産物はぶどうだが、ビワや柿、デコポンを栽培する農家もいる。現在の組合代表は、山下さんの息子のフランシスコ・タカヒロさんが務めている。
1994年の中央会解散の際、組合は解散を免れたものの庇護を失ったため危機的状況に陥り、困難な時期を過ごしたという。しかし現在では、残った組合員の活躍と努力が実り、定款の改正や信頼回復によって、組合としての機能が復活し、自分の足で着実にその歩みを進めている。