マナウスに環境保護地区-宮本倫克さん奔走
【スージームラカミ/NB】今年入植50周年を迎えたアマゾナス州マナウス市近郊のエフィジェニオ・デ・サーレス自治会の会長・宮本倫克さんが所有する農地の一部117ヘクタールが同市から天然遺産民間指定保護地区として指定された。農地としては初めての指定となる。
宮本さんの弟のツヨシさんによると、指定された農地は常に不法侵入者に狙われているという。さらに敷地内にあ
る滝を見るために、許可なしで入る人が後を立たない。
宮本さんは、違法侵入を排除し、自然を保護するためにマナウス市が行っている保護地区認定を申請した。同市の環境課は、現地で土地の持つ重要性及び動物相と植物相が調査され、さらに天然の森林の存在を検証し、今回の保護区認定の運びとなった。
「侵入者は我々の土地の木を勝手に伐採しており、アマゾンの森林環境を保護する目的で保護林を造成することにした」と宮本さん。違法伐採された土地に再び植林するという。保護区に指定された後、土地の所有者は保護責任者となり、マナウス市環境局が1年に3回保護区の監査を行う。
マナウス市では天然遺産民間指定保護地区を奨励するため、土地の所有者に対し、固定資産税の免除、観光地としての使用許可、科学的調査を必要とする際の資金援助など様々な特典を与えている。
6月23日、宮本さん一家はエフィジェニオ・デ・サーレス地区で入植50周年を祝った。宮本さんはこの地区の先駆者であ
る。宮本さんとツヨシさんは当時、それぞれ15歳と6歳で、両親とほかの3人の兄弟と1958年に石川県から入植した。
ゴム園での成功を夢見た家族はアマゾンに居を構えたが、ほかの入植者らも同地区のゴム園に集中したため、競争が激化し共倒れとなってしまった。そのために多くの入植者が土地を去ったが、宮本さん家族のようにゴム園以外の仕事で成功した人もいる。最初に胡椒の栽培を始めたが、粘土質の土地ではうまくいかず断念せざるを得なかった。その後野菜の販売で成功し、副業として養鶏を始め、現在では鶏卵販売が主要な産業となっている。